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日本企業にとってグローバル化は必須。その理由と成功のカギは?
- 2015/6/11
こんにちわ、妹がイタリア人男性と結婚し、家族もグローバル化してきている筋肉紳士プロデューサー(@changomi)です。
今回は日本企業にとって、なぜグローバル化が必要なのか? という事と、実際に中国やASEAN諸国で成功する為のカギをご紹介致します。
ちょうど先日、福岡アジアビジネスセンターにて開催された講演がグローバル化についてだったので(実際にマレーシア、台湾、上海、ドバイ、ドイツ、を渡り歩き、現在もシンガポールとニュージーランドで合弁会社を経営されている方の話)、その情報・資料も引用させて頂き共有していきます。
▼目次
1.そもそもグローバル人材とは
2.グローバル化の必要性
3.日本人は今でもお金持ち?
4.3つのアジアビジネス成功のカギ(共通)
5.中国におけるビジネス成功のカギ
6.華僑の特徴・教え
7.中国以外の進出ポイント
そもそもグローバル人材とは
色々な考え方がありますが、グローバル人材とは「個の力をもち、世界のどこでもやっていける人材」だと言われております。
私自身もまさしくその通りだと思います。
どこの会社・組織に所属しているかよりも、何ができるかで判断するのが世界では一般的です(日本は世界的にみると異常で、どこの会社に勤めているかを意識する人が多いです。日本では会ったらすぐに名刺交換したがりますもんね)
また、海外では日本よりもシビアに、自分たちにどんなメリットがあるのか、人間的にリスペクトできるか、を常に見られています。
それは酒席も同様であり、中国・台湾はひたすらのまされ、私もほぼ100%、べろべろによっぱらいますが、そんな状態でも試されているので酒席は特に注意が必要です。
ちなみに、一流のグローバル人材になるには下記4つの能力が必要だと言われています。
・環境適応能力(あそこのご飯はあわない…とかいつも言ってる人適応能力が低いかもです)
・好奇心旺盛(海外旅行に行って、夜はずっとホテルに籠っていました!では、難しいかもです)
・体力・知力・生命力、対人コミュニケーション能力(日本語含む。通訳がついていても、日本語がそもそも下手くそだと通訳もお手上げです)
・人間力(自己付加価値)
私の場合、どこいってもチャーハンばかり食べているので(火を通せば安全という自分ルール)環境適応能力がちょっと不安ですね…(笑)
グローバル化の必要性
この20年で世界の状況は劇的にかわっきています。
相対的に日本は20年で名目GDP20%減、円安進行で貨幣価値は激減し、弱体化の一途をたどっています。
その事実をふまえると、グローバル化の必要性には、ポジティブな面とネガティブな面があると思っています。
ポジティブな理由は、純粋に相対するマーケットが広がる事(世界60億人が対象になります)。
それとは逆にネガティブな理由は、人口減少によるマーケットの縮小が日本の確実な未来としてやってくるということ。
つまり、やらざるをえない、対応できなければ生き残れないという事です。
数字でみると、1990年は世界におけるGDPの15%を日本が占めておりましたが、2013年は7%、2030年は4%、2060年は3%という予想がたっております(下記画像参照)。
また、日本の人口は2060年には8750万人、2110年には4300万人(毎年約100万人:北九州市1つ分の人口が減少していく予定)。
15歳以上の労働人口も2013年は6577万人いるものの、2060年には3705万人(約42%減)と予想されており、労働人口=消費人口の減少がそのまま市場の縮小に直結しております。
ちなみに2060年には中国とインドで、世界の45%のGDPを占めると予想されています。
日本人は今でもお金持ち?
おそらく多くの日本在住の方は、世界でみたら「日本人は世界でトップレベルのお金持ち」だと思っていると思いますが、それは残念ながら間違いです。
先ほどのGDPでみても、日本はかつて程、リッチな国ではありません。
すでに成熟した社会のため、インフラが整っており、様々なものが手に入りやすく、お金があまりなくとも、ある程度の幸福度を持って生活できるというだけです。
実際に、シンガポール人に「日本人はお金持ちか?」と聞いても、誰も日本人を金持ちとはおもっていません。
シンガポールでは初任給平均が35万円とかですし…。頑張らねばいかんですね!!
4つのアジアビジネス成功のカギ(共通)
アジアといっても様々な国がありますが、まずは共通していえる成功のカギを3つご紹介致します。
「日本製だから売れるだろう…」なんて甘い考えは捨てましょう。
1、玄関・入り口を間違えない
何をするかよりも誰とするかが最も重要です。現地の有力パートナーとの関係構築が鍵となります。
2、グレーゾーンを取れるか
日本企業が海外で勝てない理由の1つでもありますが、欧米企業はグレーゾーンを積極的に奪取しにいく一方、多くの日系企業は尻込みして取りに行けていないのが現状です。
コンプライアンスの意識が強すぎる事や(日本でアウトでも現地ではOKの場合もあり、基本的には欧米企業の場合もグレーゾーンは現地のパートナーが奪取しにいくのですが、そういったリスクをとれるパートナーと組んでいない場合がほとんど)、そもそもグレーゾーンを必死で取りにいけていないのが原因です。
3、世界に通用する技術・サービスがあるか
海外市場(特に中国市場)は、世界中の同業者のライバルがシノギを削る戦場ですので、いうなればオリンピックみたいなものです。そのため、最低でも国内で1位、2位程度の実力がないと、太刀打ちできないと考えて下さい。
4、前金でも欲しいと思うものしか売らない
後払いは日本での取引よりも圧倒的にリスクが高いため、基本的には前払いでの取引を行いましょう。それでも欲しい!と、思わせるだけの商品力が必要です。
中国におけるビジネス成功のカギ
色々な意見があると思いますが、アジアビジネスにおいて現在もこれからも、中国は中心的存在です。
ただ、ひとくくりに中国といっても、中国一国でヨーロッパ全体のサイズ感があり、56もの民族が生活しておりますので、各地域の特性なども理解しておく必要があります。
実際に、言語が各地方の方言で全然違う為、中国語ひとつとっても英語とドイツ語くらいの差があると言われています。
また、民族・宗教・言語 × 地域性 × 知識・非知識層 × 年代、と様々な軸があり、中国人といっても幅広すぎて、「中国人」っていったいだれのことでしょう? 上海人? 北京人? …謎ですね(笑)
そんな中華系民族の方々とのビジネスには、いかに私的空間にはいれるか(家族、親せき、親友)が肝になります。
彼らは身近な人を物凄く大切にし、まずは家族、その次が親戚、その次が親友(家族同士で食事したりする位の仲)、あとはそれ以外…という距離感で対応が全く違います。
また「会社」に対する考え方や概念も日本とは違っており、日本は永続性を大事にし、長く雇用して家族的な付き合いを好みますが、中華圏はプロジェクトベースでの付き合いをベースとし、その案件が終わったら解散! といった、永続性はもとめないつきあい方をします。
華僑の特徴・教え
「アジアビジネスを牛耳っている」「貧困層が存在しない」等と噂される、華僑の方達は5つの教えに沿って行動されています。
華僑の事を知る事で、アジアビジネスが有利に働くケースは非常に多いので必ず覚えておきましょう。
1、常にwinwinをかんがえる
彼らは、自分だけ得する、相手だけ得する、というのは、良い関係が続かない事を知っています。
2、最初は自分より相手にメリットを少し多めに与える
ちょっとセコいと思われるかもしれませんが、多めに与えられると返さねば…となるのが人情です。
3、自分が相手に投資した時間・カネを常に把握
基本的には見返りを求めている為、割にあうのかどうかは常に計算しています。
4、メンツは命の次に大事
これは非常に重要! 侮辱でもしようものなら、完全に絶縁になります。折り合いがつかない時も、相手の顔をたてましょう。
5、相手に求める最も大切なことは誠意
お金なのか、親切な対応なのか、何を持って誠意というかは人それぞれですが…
中国以外の進出ポイント
セミナーで頂いた資料を引用して、講師の方が実際に感じた各国のポイントを共有致します。
台湾は日本が世界で一番好きな国なので、ほかの国に比べると非常に進出がしやすいです。
ドバイは資金力がないと何もできない…、ドイツは日本の気質に非常に近く、技術力で勝てないとお話になりません…(涙)
基本的な事にはなりますが、商習慣(商売の習慣)はその国の持つ、文化の上になりたつので、どこの国でも基礎文化の理解が必須になります。
例えば日本のサービス残業といった商習慣は日本だけで、他の国いったらクレイジーとしか見られないとか…。
基層文化理解の早道は現地の言葉を理解する事。通訳を使うのもいいですが、まずは現地の言葉を勉強し伝えようとする姿勢を持ちましょう。
また、キーパーソンをしっかりと抑えておかないと全くビジネスになりませんのでご注意ください。
さいごに
日本企業にとってのグローバル化の必要性や、中国やそれ以外の東南アジアにて成功するためのポイントはいかがでしたか?
誰と組んで、ビジネスをするかは非常に大切ですし、言語が違えば習慣が変わってくるという事を常に意識する必要があります。
ただ、実際にチャレンジしてみないと分からない事が非常に多いため、まずは考えるより現地にいって、始めてみることをオススメ致します。
私たちもだいぶ痛い目にあったりしましたが…(笑)
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