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ゼロから始める!海外進出時の現地法人設立の流れ・方法
- 2015/1/23
こんにちわ、仕事内容よりも海外文化への適応力ばかり褒められる、筋肉紳士プロデューサー(@changomi)です。
今回は日本企業が海外に進出する際に困る事が多い、現地法人設立の流れ・方法を責任者の選定~稼働まで紹介していきます。
一つずつ漏れなく対応し、困った事は実績のあるものに相談すると非常にスムーズです。中小企業は特に、少ない資源をやりくりする事が大変ですが、海外進出の後押しになれば幸いです。
先日の記事「1から学ぶ、日本企業の海外進出方法と12の手順!中小企業もGO」も参考にどうぞ♪
▼目次
1、責任者選定
2、通訳の採用
3、現地法人設立の手続き
4、合弁会社設立時の注意事項
5、設備・オペレーション
6、雇用に関する義務の確認
7、採用活動・解雇条件
8、従業員教育
責任者選定
日本の常識が通じない中で、現場で判断を下す場合がほとんどな為、会社の方向性等をしっかりと把握している人材を選定する必要があります(中小企業の多くは社長自らが指揮をとります)。
社長が指揮をとらない場合も、節目には必ず現場にいき、現場の雰囲気や生の情報を仕入れるようにしましょう。そうでなければ、現場責任者の考えや報告を理解する事は非常に難しいです。
通訳の採用
多くの場合は現地のコンサルタント会社と契約して進めていきますが、前提条件として話せる人がいないとどうしようもありません。優秀な通訳の条件は「日本語がうまい」と考えがちですが、それよりも理解力のある通訳を採用する必要があります。
考え方や価値観が違う人同士の間に立って通訳するため、話し手が何を伝えたいのか、聞き手はどの程度理解しているのか把握しつつ、通訳できる事が大切です。
現地法人設立の手続き
必要な書類を不備なく、提出しましょう。自身で作る事ができる場合もありますが、現地の言葉での書類作成を求められる事も多く、現地の代理人(弁護士)やコンサルタントに任せる場合が多いです。コンサルタントとマメなやりとりを行い、営業許可書がでていないのに営業スタートしてしまう…といった事のないように進めていきましょう。
手続き(在留許可の取得、輸出入手続き、商標登録・特許取得など)についてはJETROのホームページや、各銀行も資料を用意しているので、参考にするとよいと思います。
合弁会社設立時の注意事項
どちらが多数派として主導権を持つのかを決めておき、合弁解消の手続き・条件をしっかりと定めておきましょう(これ重要!)。合弁会社というのは必ずいつかは分離するので、その際の取り決めをしっかりと決めておかないと必ずトラブルになります。
出資比率、期間設計、役員の選任・解任、重要事項の決定、デッドロック、資金調達、合弁解消の理由・手段(存続or解散)等、細かい部分まで必ず決めて書面で残しましょう。契約締結については自身でやろうとせず、知見をもった人に頼んだ方が良いです。
設備・オペレーション
製造が目的であれば、まずは工業団地から探すとインフラが整っている場合が多いで早いです。また、政府公認のものか否かは必ず確認する等、だれから借りる・購入するのかは非常に大切です。
また工事中も現場を直接確認するなども、手抜き工事などの抑止力にもなるので行う必要があります。レンタルの場合も専門家に雨漏りや強度等、確認しておいてもらった方がよいでしょう。
設備の輸入に関しては免税される場合もありますが、その場合は撤退時に転売ができませんので確認しておきましょう。また、電力供給の問題から、自家発電を設置するケースも多く、地域のインフラについては確認しておきましょう。
雇用に関する義務の確認
特に制限がない場合もありますが、最低限の雇用人数が決められていたりする場合があります。色々な条件がありますので、必ず確認しておきましょう。また、就業規則なども、面接前にはしっかりと作成しておきましょう。
採用活動・解雇条件
面接では職歴、学歴等の他に、基本的な読み書き計算についても確認しておきましょう。数が数えられない…なんて事もあり得るので、日本の常識で考えない癖をつけましょう。また、自社に適用するのか判断するための試用期間もしっかりと定めておきましょう。
契約を解除する際にトラブルにならないよう、書面にて試用期間を終えて採用に至る場合の条件を提示し、問題があれば本人に注意する事はもちろん、その問題についても記録に残しておくことが大切です。
従業員教育
海外での事業において最も難しい問題が従業員の教育です。文化や風習が違うのでその国に合わせた教育方法を見つける必要があります。途上国の場合は学ぶ意欲が非常に強い傾向があり、きっちりと目標や評価されるポイントを設定してあげ、キャリアプランについても説明してあげる等、期待し、丁寧に教えていく事で、おのずと頭角をあらわす人材が出てきます。そういった人に現地スタッフのマネージメントを任せる事がベストです。
仕事上の専門用語を日本語と現地の言葉の対照表を作る作業も、極力社内で行いましょう。そうする事で知識の定着やメンバーのモチベーションアップにもつながります。また、極力ビジュアル(写真、イラスト、図)として解り易く伝える事を心がける必要があります。言葉で伝えるよりも、何倍も伝わりますのでビジュアルで説明する癖をつけましょう。
さいごに
日本企業が海外進出する際の、現地法人設立の流れ・方法については理解が深まりましたか? 一つずつ丁寧に積み上げていっても必ずトラブルが発生しますので、柔軟に対応する事が大切です。細かい部分は専門の方に頼った方が時間もコストも削減できるので、一人で抱え込まずに周りをうまく使っていきましょう。
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